インドの色味に惚れた旅:⑤布の背景を探る旅路
「いのちのころも」というブランドを知っていますか。
(連載掲載しているので、初めてご覧になった方は是非過去の記事も読んでみてください。)
日本で作られたオーガニック素材の衣服など肌に触れる商品に インドでアーユルヴェーダ染めという化学染料をつかわず、 定着も自然の力をかりて染め上げる伝統的なやり方で色を付け、商品を作っているブランドです。
そんな女性に密着して、共に旅をしていると、 なんと彼女は工房に1ヶ月も滞在した話をしてくれました。
背景にフォーカスして
え、工房に1ヶ月!?
【写真:寝泊まりする建物】
4回目に訪れたインドでは、 なんと工房で寝泊まりするという生活で、
作り手さんと一緒にモノづくりを見つめながら
1ヶ月、ともに過ごしていたんだと。
いやぁ、フィジカルとメンタルの強さ。笑
そして、企業秘密を明かしているようなことですので、
信頼関係がないと工房で寝泊まりなんて、
基本的に受け入れはしてもらえないのです。
うむ、なかなか真似できないとこですね。
とても熱心だし、インドに惹かれているように見えますが、本人はというと、
「うーん。めっちゃインドに来たい!っていうよりも、何かに動かされて来てる感じやねん。」
いや〜好きやないと4回も来おへんのちゃうかな、と思ってしまいますが
引き寄せられるようなものがないと、なかなか来れないものですよね。
さてさて、
1ヶ月かけて工房でどう過ごしていたのでしょうか!?
【写真:工房のハーブ畑】
疑問をお持ちの方も多いことでしょう。
1ヶ月も、インドに、しかも工房にいただなんて。
多くの方は、工房に来られても1日または数日で去ってしまうそうです。
「ヨーロッパの人は、『暑い』ってスグ出るねん。
私はずーーっとくっついてるから、熱心に見られたんちゃうかな。
『シークレットだよ』って言いながら色々教えてくれたわ。
まぁ『シークレット』言いながら、
パンフレットに載ってるやん!ってこともあったけどな(笑)。」
【化学染料の工場】
「化学染料のところも行って、
バックグラウンドがよりよく見えたよ。
英語喋られへんから、何度も聞いて、
それでも分からへんから現場を見せてくれるのね。
そういうのもあって、詳しく教えてくれて。
お金もないし、英語も喋られへんからやねんけど、
工房で寝てたら、
『それだけアーユルヴァストラを愛してくれるのね』
って見てくれたみたい。」
「(以前の仕事で)マッサージしてて、すごい数の体見させてもらって、
みんなブラの跡とか締め付けられた後があるんよね。
だから、締め付けないもの作りたいなぁって。
日本でオーガニックのブラ作ってるところに型をお願いして、
ソレを染めに来てるの。
インドで全部やっちゃえば、コスト削減にもなるんやろうけど、
それじゃ意味ないっていうか、
日本の技術も工場も、大切にしたいから。」
1年待っても商品が届かない!?
インドタイムと呼ばれる、予定を大幅に遅れるという自体発生でしょうか。
1ヶ月工房に滞在し、そして頼んだ受注モノ。インドの染物たち。
待てども連絡しようにも、日本にやってこなかったそうです。(今もなかなか厳しい状況)
いや、それにしても1年も来ないの!?
そして、ソレを信じて待ち続けたの!?
【写真:工房の外でヨガマットのサンプルチェック】
「約1ヶ月、ともに過ごしたからね。
すごく信頼してる。嘘つくはずがないって。
一応、メールはしてて、
『いつも信じてます』って送ってるの。」
もう、さっちゃんには敵わへんわ〜
こんな方、なかなか居ないですよね。
信じてみるって強い。
そんな難関ばかりのアーユルヴェティックのモノづくり
すでに「アーユルヴェティック商品」自体は、
売られているといえば、売られている。
そんな中、
どうして商品づくりに参画したのでしょうか。
「売っている服を買い付けて、日本で販売するっていう物売りには興味がなかった。
私じゃなくてもいい。
服が出来るまでの背景に興味があったの。
その物語も一緒にお伝えしたかったから。
それに売っている洋服を日本人サイズで、もっとシンプルなデザインで作りたかった。
ようは、自分が着たいって思う服が作りたかったの。
でも、縫製の問題は山積み。
何百枚もオーダーしてパーになったりしているからこれからの課題だね。
温厚な性格な方だけど
それでも一回二回はブチ切れているしね 笑
疲労と暑さで一杯一杯になってくるのだけど。」
【写真:手作業でつけた模様に染めた布】
「それに、フェアトレードって言って
『貧しい人たちが作ったから、支えるために買ってください。』
じゃ続かへんと思うんよね。
『あ、いい商品や。』って手に取った物が、
たまたまフェアトレード商品だった、っていうのが良いと思うの。」
そうして、「いのちのころも」は、
さっちゃんが足を運んで、目で見て、手で触れて、
本当に「良い」と思ったものを提供しています。
例えば、買い付けの商品で同じデザイン同じ商品でも、ひとつひとつ縫い目を確かめたり。
「かわいい」「ええやん!」
そんな、難しくない感情で始めたい。
だけど、作り手とフェアで信頼性のある素敵なお買い物。
そんな「あたりまえ」、試してみるのも良い気がするな♪
今回のゲスト:さっちゃん/いのちのころも
メール:info@tsumugi-ayus.com
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